職員インタビュー 相談しやすい「場」をつくる
市川町商工会 主事
山下 彩
兵庫県立大学環境人間学部卒業。
現在、小学生1人の母です。
子育てをしながら仕事をすることで、仕事のやりがいを再認識するとともに、子育てを通して得た経験を仕事に活かすこともできています。
入職後のキャリア
- 入職のきっかけ
- 知人からの紹介を受け、市川町商工会で臨時職員として従事する機会を得ました。正直なところ、商工会のことをあまりよく知らずに働き始めましたが、確定申告相談や展示会への出展支援、各種セミナーの開催、地域振興イベントへの協力など、その役割の大きさに驚きました。事業所の支援を通じて地域貢献をしたい!と思い入職を決めました。
- 1年目から2年目
- 採用後、隣町の多可町商工会に配属。 縁のない地域で働くこととなり、不安でいっぱいでしたが、先輩方のお陰で少しずつ慣れることができました。 担当業務は女性部の運営と共済業務、商工会の情報を事業所へ伝えるための商工会ニュースの作成を行っていました。
- 3年目から6年目
- 市川町商工会に異動。 産前産後休業と育児休業からの復帰の年度変わりに異動となりました。職員数が半分以下の少人数の商工会へ異動となり、一人当たりの業務の多さに驚きましたが、子供の送迎と職場の往復の毎日なので、限られた時間で業務を進めることを第一の目標にしてきました。 商工会の会計や労働保険事務など、商工会業務の中でも事務のボリュームが多い代表的な業務を担当してきたので、自分なりに改善を図りながら取り組みました。
- 7年目から現在
- 一番若手なので電話や窓口に出ることも多いです。問い合わせの内容によっては他の職員に対応をお願いすることもありますが、答えられないのが悔しいので後から自分で調べるようにしています。 会員事業所から指名されることも増えてきて、上司にフォローしていただきながら難易度の高い内容の相談にも対応するようにチャレンジしています。「ちょっと山下に聞いてみよかな…」と思ってもらえるような、身近な存在になりたいです。
インタビュー
市川町商工会はどんな職場ですか?
市川町は山々に囲まれた自然豊かな田舎町です。
田舎の商工会は、地域の事業所にとってなくてはならない存在です。そのため、職員と事業者との距離も近く、経営に関することだけではなく身近な相談を受けることも多々あります。これは田舎ならではの良さだと思います。
また、商工会館が役場から近いので常に行き来でき、連絡を密に取り合っています。役場職員と良い協力関係が築けていることで、事業所の支援や地域の活性化をより効果的に行うことができています。
職員数が5名と少ないので、一人に任される業務が多く大変な面もありますが、その分たくさんの知識やスキルが身につきます。また、職員同士のコミュニケーションがとりやすいので、わからないことがあればすぐに質問したり、お互いにアドバイスしたりと、助け合いながら日々業務に取り組んでいます。
上司は50歳前後のベテラン職員ばかりなので、若手の仕事のレベルがどれくらいなのか分からないのが悩みです…。
しかし、上司や他の職員から学ぶことで、自分の仕事のレベルを高めることができていると思います。
現在の仕事内容
総務を担当して6年目になります。
主な業務は会計業務です。商工会の会計処理や決算処理、税務申告など、商工会のお金の流れを管理する業務を担当しており、正確性と責任感が求められます。ミスがないよう注意しながら処理をしています。また、備品管理、会議の準備、職員の労務管理など、商工会の運営を支える業務が総務課の仕事です。
総務業務を主軸としながら会員事業所への記帳指導や情報発信など、商工会の業務全般に携わっています。
会員事業所への記帳指導では、経営者や経理担当者へ会計の基礎知識や記帳方法、実務的なポイントまで、わかりやすく指導するように心がけています。インボイス制度の導入や電子帳簿保存の義務化など、ここ数年で経理や税務に関する制度が大きく変わっています。事業所からの問い合わせに確実に対応できるよう、日々勉強しています。
会員事業所向けのニュースレターや外部向けの広報誌の作成、商工会ホームページの運営も担当しています。国や県、関係機関から発信されるたくさんの有益な情報も、事業者に届かなければ意味がありません。手に取ってもらえるように紙面のレイアウトや見出しなどを工夫したり、よりわかりやすいように問い合わせがあった内容を注釈で記載するなど、試行錯誤しながら広報誌を作成しています。
仕事でやりがいを感じる瞬間
女性目線や子育て世代の視点を大切に、会員事業所の経営支援に取り組んでいます。アンテナは常に張り、面白い“ネタ”があれば積極的に情報提供しています。SNSの投稿や子どもと出かけた先などで目にするお店や商品について、「どんなハッシュタグつけて投稿してるんかな」「チラシや看板はどんなデザインかな」「支援先の事業所で真似できることないかな…」など、ついつい分析し考えてしまいます。職業病かもしれませんね。笑
仕事のやりがいは、やはり「ありがとう」と言っていただけることです。商工会の職員は、相談に対して一生懸命調べ考え、かなりの時間と労力を使って支援を進めていきます。もちろん、課題によっては専門家の力を借りることも。大変なことがあっても「山下さんに相談してよかった!」と言っていただけると疲れも吹き飛びます。
相談しやすい“場”をつくることも大切だと考えています。例えば商品開発の相談では、楽しくおしゃべりしながら悩みをお聞きし、アドバイスをします。自然な流れを作ること、相談しやすい雰囲気を作ることをこころがけ、疲れていても笑顔を絶やさないように努めています。
最近では、先輩にもアドバイスできることが増えてきました。下剋上を目指して、日々精進しています!
1日のスケジュール
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- 出勤
- PCを起動して業務スケジュールを確認します。
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- 始業
- 朝礼
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- 事務
- メールや県連合会からの文書をチェック。前日に飛び込みの相談を受けたので、遅れた業務を急ピッチで仕上げます。
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- 事務
- 証票資料の確認と会計データの入力。集中しているときによく電話がかかってきたりもします。
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- 昼休み
- 休憩室でおしゃべりをしながら昼食
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- 事業所訪問
- 集めていた情報を持って、相談対応中の洋菓子屋さんへ。また、記帳指導をしている事業所へインボイス制度の資料を届けます。
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- 事務
- 不在中に問合せのあった会員事業所へ電話。県連合会からの文書の内容について問合せと報告書作成準備。
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- 面談記録作成
- 明日の業務の下準備や職員のスケジュールを確認。メールや県連合会からの文書をチェック。 業務日報を作成し、一日を振り返ります。
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- 終業
- 小学生の息子を迎えに学童保育に急ぎます。