兵庫県商工会連合会

職員インタビュー 会員の成果につながる取組み

永澤一博写真

養父市商工会 主任

永澤 一博

大阪市立大学経済学部(現 大阪公立大学)卒業。中小企業診断士。「商売繁盛は地域の繁栄」が理念。経営支援に尽力するために商工会連合会に入職し、養父市商工会に配属され現在に至る。会員と一緒に未来をつくる『伴創者』として課題解決に奔走しています。

入職後のキャリア

入職のきっかけ
高校生の時から地元に貢献することを意識し、大学卒業後は金融機関に就職しました。その後、次第に経営支援に軸足を置いた仕事をしたいと思うようになりました。そんな時、当時一緒に仕事をしていた商工会職員の方から商工会の仕事を教えていただきました。事業所の強みを見つけて活かす支援という自分が理想としていた仕事ができるとわかり、転職しました。
1年目から3年目
1年目は共済業務に加え、地域経済白書を執筆しました。2年目からは個社支援の仕事が増えました。例えば補助金申請に伴う事業計画策定支援です。会員の信頼を得るために、「頻繁に会う、時間を守る、レスポンスは3日以内」を意識しました。そうすると次第に案件が集まり、活躍の領域が増えました。3年目に中小企業診断士を取りました。
4年目から6年目
4年目からは創業塾の運営など創業支援が仕事に加わりました。コロナ禍での塾開催であったので、方法を見直すことに苦労しました。塾の講師との打ち合わせや上司への報告・相談を重ねることで、新たな運営方法が確立しました。個社支援は事業所の代表者だけでなく従業員とも会うことを心掛け、現場の課題を解決する支援も取り組むようになりました。
7年目から現在
7年目から商工会の新事業の企画運営を担い、ライブコマースと人材採用動画の事業を立ち上げました。試行錯誤を重ねるために、専門家との打ち合わせ、上司との報告・相談をさらに意識してしました。ライブコマースは目に見えた成果が得られたので現在は発展事業を企画しております。人材採用動画においても成功に向けて奮闘しています。

インタビュー

どんな職場ですか?

養父市商工会は互いに協力し合う職場です。商工会の仕事は個々で進める仕事も多いですが、一方で周りの協力が必要になる仕事もあります。それが地域振興事業です。地域振興事業は地域や個々の事業所が共通して抱える課題の解決に向けて行動する事業です。地域振興事業はいかに周りの職員の理解や協力を得るかが成功の分かれ目となります。
私が担っているライブコマース事業では職責に関係なく協力をいただきました。事業に参画した会員のフォローはもちろんのこと、配信スタジオの照明の手配などの準備や、司会者が進行をしやすいようにサポートすることなど、あらゆる場面で積極的に協力してもらえました。この協力ぶりは、他県の商工会の様子を見てきたライブコマースの司会者も舌を巻くほどです。この協力のおかげでライブコマース事業は成果を出すことができたと考えております。
協力しあう関係もあってか仕事の話から雑談まで話せる環境なので、物事の確認がしやすい職場です。商工会は国等が定めた制度を会員に普及させる役割があり、常に制度について勉強することが欠かせません。もちろん研修はありますが、本当に理解しているかは自分で確認しなくてはなりません。そんなとき、上司や先輩などと「インボイス制度の〇〇はこういう理解でよかったですよね?」と、ことあるごとに確認ができることはありがたいものであり、養父市商工会ではそれができる環境です。もちろん、何も勉強せずに何度も聞く姿勢は御法度ですが、しっかり自分で理解に努めたうえで質問をすれば、きっちりと答えてもらえる職場です。

現在の仕事内容

現時点での私の仕事は大きく2つです。

個社支援

近年は補助金申請のための事業計画書の策定が商工会の仕事として多くなっています。もちろん私もそのような仕事もしていますが、この数年は「補助金申請はしなくてよいから何とかして儲けたい」と相談に来られる方の支援が多いです。そうした方には経営診断をしながら一緒に施策を考えております。例えば役員だけでなく現場で働く従業員にもヒアリングを行って診断報告書をつくり、それを役員と従業員とで共有して施策をどうやって行うかを一緒に考えています。他にも資金繰り表を一緒に作ったり、ビジネスモデルを一緒に作ったりすることもしています。どんな案件も本質的な課題と相談者が持つ強みの発見を心掛けています。

地域振興事業

入職7年目からライブコマースと人材採用動画の事業を立ち上げました。まずライブコマースについてお話しします。ライブコマースとは、SNSを使ってライブ配信をしながら商品・サービスを販売する手法のことです。展示会に出られない会員を中心に販路開拓を支援することを目的に立ち上げました。司会者と出演企業が対話する様子を養父市商工会が管理する「やぶビズFacebook」を使って配信し、消費者に見てもらうことで購買意欲を掻き立てる工夫をしました。
商工会のSNSを使うため出演企業はもちろん、我々職員も視聴者を集めるために努力しました。事業の宣伝チラシをつくり、知り合いに1件1件メールで送ったり、手渡ししたりと大変地道な活動を重ねました。その活動が功を奏して新聞社の記者会見の機会をいただいたり、養父市にゆかりのある東京在住の方の会議に呼んでいただいたりと、徐々に宣伝が広がりました。こうした宣伝の甲斐もあって当日は視聴者が集まり、一定の成果が出ました。

次に人材採用動画についてです。これは採用動画の企画・撮影・配信を商工会が担うものです。養父市商工会が実施している景況調査にて、人材確保を課題と答える事業所が多いことを把握していたため、立ち上げました。事業所の事務所内だけでなく、遠方の現場にも出向いて専門家と一緒に撮影作業を行っております。現時点ではこの事業は撮影の進行中なので、成果は出ておりません。しかし、この事業を提案した際は「渡りに船」と言わんばかりに、ありがたいとおっしゃっていただいております。

仕事でやりがいを感じる瞬間

とくにやりがいを感じるときは、会員が儲かることにつながる成果を出すことが出来たときです。例えば、持続化補助金の事業計画の実行支援です。ある会員に販路開拓のために口コミ紹介キャンペーンを提案しました。提案の際はどのような仕組みでキャンペーンを実行するかまで説明しました。その結果、目標としていた新規顧客の獲得数に到達し、年々減少していた売上高を増加させることが出来ました。
個社支援だけでなく、地域振興事業でも成果が出ることにやりがいを感じます。今携わっているライブコマースがそうです。視聴者を集めることが出来たことにも達成感を味わいましたが、それ以上に配信後に即売上が立ったことに喜びを噛みしめておりました。自分が立ち上げた事業によって会員が儲かる成果につながることは、個社支援とは違ったやりがいを感じます。
どんな仕事もそうでしょうが、この仕事も毎度成果が出るとは限りません。むしろ成果が出ずに悪戦苦闘していることの方が多いかもしれません。成果が出ないときであっても、例えば会員の相談に対応すると「考えが整理できた」「とことん話を聴いてくれた」など感謝の言葉をいただくことがあり、それもまたやりがいを感じます。こうしたお言葉をいただくことが、難解な課題に挑む糧となります。

1日のスケジュール

  1. 出勤
  2. 始業
    PCを起動して業務スケジュールを確認します。
  3. 事務作業、面談準備
    イベントや部会の会議資料を作成します。お昼からの巡回訪問や面談で使用する資料を準備します。
  4. 昼休み
  5. 面談準備
    巡回訪問で使用する資料を準備します。
  6. 巡回又は商工会にて事業者と面談
    主に自動車で巡回します。経営相談であれば1回につき2時間程度はかかります。巡回や面談をはしごすることもあります。
  7. 面談記録作成
    事務所で、巡回で質問があった内容の調べものや、報告書の作成等をします。
  8. 終業

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